第2話 「ろくろっ首」
妖怪古伝 第2話は「ろくろっ首」です
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ろくろっ首
夜中に首を伸ばして行灯(あんどん)の灯油をなめるとか、首が飛行するなどといわれる妖怪。
おもに成人したばかりの娘や女中で、心の緩んだときに伸びるとか、食べ物や水を求めるために伸びるのだとか、魂が体からはなれる病の一種だなどといわれている。
伸びる首をなぜろくろ首というのかは明確でない。
ろくろを回して陶器をつくるときの感触か、こけし人形など木地師(きじし)の作業を頭に置いてのことか、唐傘(からかさ)のろくろをあげると柄が長く見えてくる など様々な説がある。
近世の随筆類によると、飛頭蛮(ひとうばん)という国の人はみなろくろ首で、首に赤い痕(あと)があり、夜は両耳を翼として飛んで行って虫を食い、明け方には帰ってきてもとのようになるという。
古典落語にもこの「ろくろっくび」の話がある。
主人公の与太郎さんがおじさんに嫁の相談に来る、するとおじさんすごく器量よしで気立てがよく更に両親の莫大な遺産があるという。
与太郎さん「なぜ今までもらい手がいなかったのか?」と聞くとおじさん「このお嬢さん夜になると首が伸びてアンドンの油をなめる」
さすがの与太郎さんも尻込みするが、「真夜中のちょっとの間だけだ」とのおじさんの言葉に「それなら俺は寝たら何が起きても起きない」と言って祝言を上げるが、なかなか眠れずにいると早速その夜お嫁さんの首が伸びる
びっくりしておじさんの家に駆けこむと、おじさんにたしなめられる。
実家のおふくろのところに帰ると言うと、「お前のおふくろさんもこの結婚をたいそう喜んでいて、早いこと孫の顔が見たいと首を長ーくしてまってるぞ」とおじさん。 与太郎さん「え、おふくろも! じゃあ家にも帰れねえ」
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