第3話 「化け草履」
第三回目の「妖怪古伝」の配信
今日の妖怪は 「化け草履」 土曜日夕方5時配信です
今回の「オリジナルストーリー」はかなり馬鹿馬鹿しい自信作
どうぞお聴きくださいませ。
化け草履(ばけぞうり)
日本に伝わる付喪神の一種で、室町時代の妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』にも登場する草履の妖怪。
水木しげる氏による妖怪画では、大きな草履に手足が生え、鼻緒の付近に目玉が一つと、その下に口がある妖怪として描かれている。
九十九年使われた草履に魂が宿り、百年目に妖怪と化したとされる。
この化け草履、仕事は主に捨てられた履き物に宿った霊の整理だが、履き物を粗末にする人間の家に懲らしめにくることもあるという。
昔、和歌山城下のお屋敷で働いていた植木屋が、仕事の腕をほめられて、お屋敷から一足の立派な履き物を頂いた。
喜んだ植木屋は早くこれを履きたいと、長年愛用していた草履を捨ててしまった。
その夜、妙に騒がしいので目を覚ますと、部屋の中をヒュンヒュン、何かが飛び交っている。
それは捨てたはずの草履だったという。
また他にも大事に扱われなかった履き物が「カラリン、コロリン、カンコロリン、まなぐ三つに歯二ん枚(=目玉が三つに歯が二本)」と歌い出した話もある。
付喪神の話はいろいろあるが長い年月をへると物は妖怪になると言われますが、
この伝承の本質は「物は大切にしよう」と言うことであると思われます。
少し話は変わりますが、「鼻緒が切れると縁起が悪い」と言う迷信がありますが、
これはかつて墓場への葬列に参列する近親者やお棺の担ぎ手が、
そのためだけの草履を用意して墓場に捨てていったそうですが、
墓場の悪霊が草履を使って家に来ないよう鼻緒を切って捨てていった風習からきたといわれているそうです。
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